「GG EZ」(good game, easy)は勝者が敗者を見下す煽りフレーズだが、オーバーウォッチではこれをチャットで打ち込むと、丁寧なあいさつや自虐的なセリフにランダムで置き換わる仕組みが導入された。煽り行為を禁止するのではなく、本人を笑わせる形での有害チャット対策として各地で話題になった。
「GG EZ」(good game, easy)は勝者が敗者を見下す煽りフレーズだが、オーバーウォッチではこれをチャットで打ち込むと、丁寧なあいさつや自虐的なセリフにランダムで置き換わる仕組みが導入された。煽り行為を禁止するのではなく、本人を笑わせる形での有害チャット対策として各地で話題になった。
「GG EZ」とは何か


ゲーム文化において「GG」(Good Game)自体は試合後の相手を尊重する一般的なあいさつです。しかし「EZ」を付けることで「お前らなんて楽勝だった」という侮辱的なニュアンスに変わり、負けたチームのプレイヤーから怒りを買うフレーズとなります。これはFPSやMOBA、オンラインゲーム全般で使われてきた古典的な煽りです。
オーバーウォッチが導入した自動変換フィルター


このフィルターは単に煽りを禁止するのではなく、入力者本人が恥ずかしくなるような文に置き換えるという工夫がされています。置き換え後のメッセージは全プレイヤーが見ることができるため、本人はまるで自分がそれを言ったかのような形で表示されるのです。これにより、煽ろうとしたプレイヤーが逆に笑われる状況が生まれます。
変換例──置き換わる文章の数々
変換されるフレーズには大きく分けて二つのパターンがあります。
■自虐的・謙虚なパターン
置き換え例の中には「I’m wrestling with some insecurity issues in my life but thank you all for playing with me.」(私は人生で自信の問題と闘っていますが、皆さんと遊んでくれてありがとう)という非常に丁寧で自虐的なメッセージが含まれています。また「It’s past my bedtime. Please don’t tell my mommy.」(もう寝る時間です。ママには言わないで)や「Mommy says people my age shouldn’t suck their thumbs.」(ママが言うには、私の年代は指をしゃぶるべきじゃないって)といった、大人が言うと非常に恥ずかしい子ども向けの表現もあります。さらに「I feel very, very small… please hold me…」(とても、本当に小さく感じています。誰か抱きしめてください)という感情的で不安定なセリフも報じられました。
■丁寧で真摯なパターン
一方で「Well played. I salute you all.」(素晴らしいプレイでした。皆さんに敬礼します)や「Good game! Best of luck to you all!」(いい試合でした!皆さんの幸運を祈ります)といった、むしろ相手を尊重する丁寧なあいさつに変わる場合もあります。


時系列で見る導入と展開
| 年月 | 出来事 |
|---|---|
| 2016年8月18日 | Kotakuが、オーバーウォッチのテストパッチで「GG EZ」が別のフレーズに置き換わるフィルターが入ったと報道 |
| 2016年8月19日 | Engadgetも同様にPTR(公開テストサーバー)での「GG EZ」置き換えを報道し、具体的な変換例を紹介 |
| 2022年11月4日 | Dexertoが、オーバーウォッチ2でも「GG EZ」が「Gee golly willikers! What a great game! I had so much fun!」などに自動変換されると報道。同時にプレイヤーから「tank/dps/support diff」といった他の煽り言葉にも同様の処理を求める声 |
このフィルターは2016年8月のPTR(公開テストサーバー)でのテストから始まりました。当初はテスト環境限定の機能でしたが、その後オーバーウォッチの本番環境にも実装されたと考えられます。注目すべき点は、この仕組みが6年以上経ったオーバーウォッチ2でも確認されていることです。
ゲーム業界が注目した理由


オンラインゲームにおける有害チャット対策は、従来チャット禁止、アカウント停止、BAN(永続追放)といった罰則主体でした。しかしBlizzardのこのアプローチは全く異なります。Kotakuの記事でも指摘されているように、これは不健全なコミュニケーションを強制的に制限するのではなく、「煽り行為そのものを行うと、自分が恥ずかしい思いをする」という形で自然と自制心を促すデザインになっています。つまり、プレイヤーが「GG EZ」と打つことをシステムが阻止するのではなく、その行為の結果が本人にとって不利益になるようにゲームデザインされているわけです。
その後の反応と進展


オーバーウォッチ2へのアップデートを機に、コミュニティの関心はより広範な煽り言葉への対応に向かいました。「tank diff」「dps diff」「support diff」というのは、敗北の原因を特定のロール(タンク、ダメージディーラー、サポート)のプレイヤーのせいだと決めつけて責める言葉です。こうした言葉も「GG EZ」と同じく有害チャットとして認識されており、プレイヤーからは同様の自動変換処理を求める声が出ています。これはBlizzardのこの対策が、単なる一度限りの対症療法ではなく、ゲーム内のコミュニティ文化を改善するための「型」として認識されたことを示しています。
まとめ
「GG EZ」の自動変換フィルターは、2016年8月にオーバーウォッチのテストサーバーで導入されたユニークな有害チャット対策です。単に不適切な表現を禁止するのではなく、煽ろうとしたプレイヤーが自分自身の不幸な発言として見えるように置き換えることで、自然と自制を促すデザインになっています。
変換例には「I’m wrestling with some insecurity issues in my life」といった自虐的な文から「Well played. I salute you all」といった丁寧な文まで多種多様なものが含まれており、ランダムに選ばれます。このアプローチはゲーム業界で「叱る」ではなく「笑わせる」形での対策として注目を集め、6年以上経ったオーバーウォッチ2でも同様の仕組みが確認されています。さらに、より広い範囲の煽り言葉への拡張を求めるプレイヤーの声も出ており、オンラインゲームのコミュニティ管理における新しい可能性を示す事例として語り継がれています。
参考にした情報源
- Kotaku: New Overwatch Test Update Filters Popular Insult Into Polite…
- Engadget: ‘Overwatch’ test patch turns troll talk into funny lines
- Dexerto: Overwatch 2 players demand more chat filters to reduce toxicity
本記事は上記の公開情報をもとに構成しています。会話部分は解説のための演出です。
このカテゴリの人気記事
ゲームをもっと楽しむためのおすすめデバイス
※ 上記リンクはAmazonアソシエイトリンクを使用しています
このカテゴリの用語をもっと見る

