「50 DKP minus」とは?WoWオニクシア全滅音声とDKPの意味を解説

「50 DKP minus」とは?WoWオニクシア全滅音声とDKPの意味を解説 ネトゲ文化史・事件簿
💡 この記事の結論

World of Warcraftのレイドボス「オニクシア」戦で全滅した際のボイスチャット音声を素材にしたネットミーム。「Many whelps! Handle it!」「50 DKP minus!」というセリフが有名で、2006年にアニメーション化されて広まった。DKPとは、レイドで入手した装備を公平に分配

【50 DKP minus(ゴジュッセンディーケーピーマイナス)】
World of Warcraftのレイドボス「オニクシア」戦で全滅した際のボイスチャット音声を素材にしたネットミーム。「Many whelps! Handle it!」「50 DKP minus!」というセリフが有名で、2006年にアニメーション化されて広まった。DKPとは、レイドで入手した装備を公平に分配するためギルドが運用するポイント制度を指す。

そもそもDKP(Dragon Kill Points)とは何か

オンラインゲーム初心者
「50 DKP minus」ってよく聞くけど、DKPって何ですか?
オンラインゲームの達人
いい質問だね。DKPは「Dragon Kill Points」の略で、ギルドがレイドの戦利品を公平に分配するために使うゲーム外の独自ポイント制度だ。WoWの公式ルールではなく、各ギルドが勝手に運用している仕組みなんだ。

DKPの仕組みは意外とシンプルです。レイドに参加するとDKPが貯まり、ドロップした装備が欲しいときはそのDKPを消費して入札する—つまり、多くポイントを持っている人が優先的に装備を手に入れられるという制度です。

オンラインゲーム初心者
なるほど。レイドで頻繁に参加してれば、ポイントが溜まってレアアイテムが手に入りやすくなるってことですか?
オンラインゲームの達人
そういう理屈だね。でも歴史は古くてね。実はDKPの発祥はWoWではなく、1999年のEverQuestだと言われているんだ。当時のEverQuestの最終ボスが2体ともドラゴンだったから「Dragon Kill Points」という名前が付いたわけ。

DKPはギルドごとにルールが異なります。基本的な構成は同じですが、ポイントをどのくらい付与するか、減らし方をどうするか、入札方式をどうするかといった細部は各ギルドの裁量に委ねられていました。

オニクシア全滅事件とは

オンラインゲーム初心者
では「50 DKP minus」のネタ元は?
オンラインゲームの達人
ギルド「Wipe Club」がボス「オニクシア」に挑んだときのボイスチャット音声が元なんだ。2006年初めに録音されたその音声には、レイドリーダーが次々と指示を叫び、メンバーがミスをするたびにDKPを減点されるという、初期WoWのレイド文化そのものが記録されていた。

オニクシアはWoWの初期レイド(Molten Core)に登場するボスの一体で、複数のフェーズからなる難しい戦闘です。WoW Insiderの記事によると、40人レイドが何度も全滅するのは珍しくない戦闘だったそうです。その音声には、怒ったレイドリーダーが指示を連呼し、ミスをしたメンバーを厳しく叱責し、罰としてDKPを減点する様子がはっきり録音されていました。

オンラインゲーム初心者
音声が記録されたのは2006年?それなのに今もネットで有名なんですか?
オンラインゲームの達人
その音声にアニメーションを付けたものが出たからだね。2006年3月25日に、この音声に同期させたFlashアニメーションが公開されたんだ。そのアニメーションが、オンラインゲーム文化の象徴として広く知られることになった。

「Many whelps! Handle it!」—有名なセリフたち

オニクシア全滅音声の最も有名なセリフが「Many whelps! Handle it!」です。オニクシアは戦闘中に多数の子竜(ウェルプ)を孵化させるという攻撃パターンを持っており、レイドリーダーはこの子竜群の処理に必死に指示を出していました。

オンラインゲーム初心者
「Many whelps」ってどういう意味ですか?
オンラインゲームの達人
「whelps」は「子竜」という意味だね。つまり「Many whelps! Handle it!」は「大量の子竜だ!対応しろ!」ということ。絶望的な状況をリーダーが叫んでいるわけだ。

音声にはこのほか「More dots!」(もっと攻撃を!)というセリフも入っていますが、これもレイドリーダーが的確な指示を出そうと必死に叫んでいる様子を表現しています。そして、失敗に対するペナルティとして「50 DKP minus!」と宣告する場面も記録されていました。

オンラインゲーム初心者
つまり、ミスをした人はDKPが50ポイント減っちゃうってことですね。
オンラインゲームの達人
その通り。現代のオンラインゲームでは「愛される厳しい指揮官」という文脈で受け取られることもあるけど、当時はレイドメンバーに対する実際の罰だったはずだ。つまり、その音声には当時のレイド文化が生のまま記録されていたわけだね。

2006年、Flashアニメーションで爆発的に広がる

事実上のネットミーム化のターニングポイントは、2006年3月25日のFlashアニメーション公開でした。この日、音声に同期させたアニメーション作品が公開され、その後メディアに取り上げられます。

オンラインゲーム初心者
Flashアニメーション?2006年ですか。YouTubeはまだ始まったばかりの頃ですね。
オンラインゲームの達人
そうだね。その当時、Flashアニメーションはネット動画の主流だった。2006年5月5日には、Engadget傘下のWoW Insiderが「最悪のレイドリーダーへのペナルティ:50 DKP minus」という記事で紹介して、より多くのプレイヤーに知られるようになった。

その後、2007年12月8日にアニメーションがYouTubeにアップロードされ、ビデオプラットフォームの普及に乗じてさらに広い層に知られるようになります。このタイミングで、ネットミームとしての「50 DKP minus」が本格的に確立されたと言えるでしょう。

Blizzard公式による公認—実績とクエスト

オンラインゲーム初心者
「50 DKP minus」ってゲーム内にも登場するんですか?
オンラインゲームの達人
実はそうなんだ。2009年9月22日のパッチ3.2.2は、WoWの5周年を記念するパッチだったんだけど、Blizzardがこのミームを認知して実装した証拠が残っている。

2009年のパッチ3.2.2では、オニクシアが復活し、「More Dots!」と「Many Whelps! Handle It!」という名前の実績が追加されました。「Many Whelps! Handle It!」実績の内容は、オニクシアが飛び上がってから10秒以内に子竜50体を孵化させた上で撃破するというもの。これはまさしく、あの音声で描かれた戦闘シーンを実装に落とし込んだものです。

オンラインゲーム初心者
Blizzardが直接、ネットミームをゲームの中に入れたんですか?
オンラインゲームの達人
そうだね。つまり、ネットカルチャー由来のミームがゲーム開発者に知られ、公式に組み込まれるほど大きな存在になっていたということだ。2022年のパッチ10.0.2では、さらに「Many Whelps, Handle It」という名前のクエストも追加されている。これもオニクシア全滅アニメへのオマージュだと言われている。

この公認化は、「50 DKP minus」が単なるコミュニティ内のジョークではなく、WoW文化の重要な一部として認識されたことを示しています。開発チームが知って、ゲーム内に組み込む価値があると判断したわけです。

なぜこのミームは伝説になったのか

オンラインゲーム初心者
結局、なんでこんなに有名になったんですか?
オンラインゲームの達人
何個か理由がある。まず、それは初期WoWの40人レイド文化そのものを記録した貴重な音声だったんだ。当時のプレイヤーには、あの緊張感、指示を出すリーダーの圧迫感、メンバーの絶望感が、非常にリアルに響いたはずだ。

初期WoWの40人レイドは、ソロプレイの延長ではなく、完全に組織化された集団戦でした。DKPシステム、ボイスチャット、綿密な戦術、そしてそれらが破綻する瞬間—すべてが音声に詰まっていたのです。さらに、Flashアニメーション化されることで、その面白さが視覚的に増幅されました。

オンラインゲーム初心者
つまり、懐かしさ?それとも単に面白いから?
オンラインゲームの達人
両方だね。当時のWoWプレイヤーにとっては「あるある」感があり、その後のゲーマーにとっても「オンラインゲーム文化の象徴」として認識された。つまり、時間が経っても色褪せない普遍的な面白さがあったということだ。

さらに、「50 DKP minus」という罰の宣告が、極めてシンプルで記憶に残りやすいという点も重要です。複雑な背景知識がなくても、その響きだけで「何か大変なことになっている」と伝わります。

まとめ

オンラインゲーム初心者
つまり、「50 DKP minus」は、2006年の実際のWoWレイドの音声が元になったネットミーム。DKPはEverQuestが発祥の戦利品分配ポイント制度で、ミスをしたプレイヤーはこのポイントを減らされたってわけですね。
オンラインゲームの達人
そうだね。そしてそのネットミームは、単なるジョークで終わらず、Blizzard公式に認知されて、実績やクエストとしてゲーム内に組み込まれた。これは、オンラインゲームのコミュニティ文化がいかに大事か、そして開発者たちがそれをどれだけリスペクトしているかを示す例だと思うんだ。

「50 DKP minus」は、単なるネットミーム、あるいはゲーム文化の面白トリビアではなく、初期WoWのレイド文化が生々しく記録された音声資料です。その音声に付けられたFlashアニメーションが2006年に公開され、やがてYouTubeの時代へと移行し、最終的にBlizzard公式から公認されるまでに至りました。

現代のオンラインゲームプレイヤーたちは、YouTubeで容易にこのミームにアクセスでき、初期WoWの時代背景を学ぶことができます。それは、単なる「懐かしい動画」ではなく、オンラインゲーム文化の一つの記念碑として機能しているのです。

PICK UP

ゲームをもっと楽しむためのおすすめデバイス

ゲーミングマウス

精密なエイムを実現する高性能マウス

Amazonで探す

ゲーミングキーボード

素早い入力に対応するメカニカルキーボード

Amazonで探す

※ 上記リンクはAmazonアソシエイトリンクを使用しています

このカテゴリの用語をもっと見る